君と歩いた道

2017年に公立中高一貫校に入学した娘は、2023年に大学生になりました。

小中学生の剣道大会

過日、娘の剣道教室の大会に行ってきました。新型コロナウィルスの感染拡大をめぐって開催がどうなるか危ぶまれていましたが、感染症予防の注意喚起とともに、関係者の方々のご協力のもと開催されました。

娘にとって最後の大会です。卒業まで続けてこられたことの区切りとして、参加できて本当に良かったです。私は娘の成長を垣間見ることができました。できなかったことができるようになるということを、娘は経験できました。

大会開催に際して関係者のみなさんから子どもたちに贈られた言葉は、一語一語が深く胸に刻まれるものでした。子どもたちを温かく見つめる大人のみなさんの豊かな愛情には、感謝しかありません。

この6年間を振り返ると・・・

Tシャツと短パンで基本から始めた頃、立ち方、座り方、歩き方など一から教わりました。娘は小4でしたが同期の子たちは年下のヤンチャ盛りの男の子ばかりで、友達がいないと心細そうにしながらもコツコツと通っていました。一つ上の女の子が途中から仲間に入ってきたときはうれしそうでした。

初めて稽古で剣道着を着た日、紐の結び方、道着のたたみ方など、先生のお話を注意深く聴いて覚えていました。その夜、道着を初めて持ち帰り、改めて着て見せてくれました。誇らしそうにポーズを取る娘の笑顔がかわいかった。

初めて防具を着けて四苦八苦していた頃、防具の重さにふらふらして、さらにその重い防具を着けて走るのが大変そうでした。防具を着けることで、初めて打たれる痛さを知りました。行きたくない病が始まった頃です。防具を着けない基本の稽古に戻りたいと、よく言っていました。

たった1回ですが皆勤賞を取りました。すでに高学年だったので、この年の1回しか取れないかもしれないと考え、この1回を絶対取らせてやりたいと思っていました。娘よく頑張ったね。

稽古ではある先生が怖くて、自分は先生に嫌われていると感じていた頃もありました。それでも、級審査などで付き添って励ましてくださる先生に対して、少しずつ見る目が変わっていきました。稽古での指導も、怖がらずに聴くことができるようになりました。

一つ一つ克服してきました。それは娘が自信を持っていいこと。そして私にとっては、稽古の見学を通して娘を見つめる時間を持てたことが幸せです。

子どもの成長や発達の意欲を助けるものの一つに、子ども自身がお手本にしたい大人に出会えるかがあると思います。もちろん社会に出ればいろいろな人がいますから、純粋培養がいいとは思いませんが、苦しいときの支えになるものは、心の中にお手本にしたい大人の存在を持っていることです。

娘は教室を卒業してからも大人の稽古には通うそうなので、今度は自分が、稽古を通して子どもたちの成長を支える大人として、自己と向き合っていってほしいと期待しています。

娘、卒業おめでとう!