昨夜こももと話していて、こももの口をついて出た言葉だ。それは、剣道のこと、剣道を通して出会った友達のことなどを話していたときのこと。自分が剣道をどうしてやめないのか、どうして続けているのか、という自問から生まれた、こももが剣道に対して初めて自ら発した言葉だった。
・・・達成感があるから・・・
私はそれを聞いて、ちょっと感動してしまった。私に尋ねられて答えたわけでもない、誰かに促されたわけでもない、こももが自分から発した言葉。
稽古の日は、稽古が始まる直前まで「行きたくない〜」などと飽きもせずぼやきを連発する。特に防具を着け始めた頃は、着装が難しく、重い防具を着けたら思うように体を動かすこともままならない。力まかせに打ってくる年下男子の面を受けるのが痛くていやでいやで、「ずっと基本がいい、基本だけでいい、基本に戻りたい」なんて言っていた。そのこももが、こんなことを言うようになるのだ。ちなみに、こももが言うところの基本とは、防具を着けないでできる稽古のこと。防具を着けなければ打たれることがないから。
成長したなぁとじんわり思った。こんなことを言えるようになったんだなぁと思って、不意に目頭が熱くなる母なのであった。
