それは3月の最終週、個別塾の最終日のことです。
---お世話になりました。
とかちゃんと挨拶してくるのよ、と念を押して娘を送り出しました。
母としては、ああ塾をやめるんだ、やっとやめるんだ、と思ったら気持ちが軽くなって清々しくさえありました。
当然、娘にも迷いなどないと思っていました。やめることは昨秋から目論んでいたことで、娘とも話し合っていたからです。
ところが娘、その日塾から帰ってくると、
---本当にやめるの?やめて大丈夫かな?今まで塾の勉強が予習になっていたから、わからなくなったらどうしよう?
なんて言い出しました。
---え?
私は言葉を失いました。
そもそも通塾を決めたときに、勉強方法を見つけるために期間限定でやるという話をしていました。しかし娘は通ううちに、そんなことは忘れてしまい、すっかり塾講師に頼るようになっていたのです。
怖れていた塾依存。
ちなみに通塾した約1年でやる気や成績が上がった形跡はありません。
安易に頼ってはいけないと思いつつ魔が差して、物は試しと通い始めた塾ですが、悪い予想が的中した結果に。
学校で質問ができないと思い込んでいるのが問題なのです。部活がない日とか、1時間でも2時間でも残って、職員室の前の廊下で勉強してみなさいよ。先生は質問大歓迎のはず。嬉々として教えてくれるわよ。
待ってるだけじゃ塾に行ったってダメです。
ともあれ、今後の方針を練るべく、Z会と進研ゼミの資料請求をした母なのです。