君と歩いた道

シングルマザーもものブログです。公立の中高一貫校に通う娘がいます。

学校説明会で言われる塾なしで国公立大学受験の真意

 学校が表向き言うように、国公立大学受験は学校の勉強をしっかりやっていれば塾なしで対応できるのか。生徒が後悔しない進路を選び取れるのか。

 娘が公立中高一貫校への入学前から入学後、そして中学3年間を過ごし高校生になり、学校を中から見てきて、今どう考えるかを整理してみたいと思います。

 

 結論から言うと、学校の勉強についていけていれば、塾なしで国公立に行ける、これに尽きます。逆に言うと、

  • 学校の勉強だけでは物足りない
  • 学校の勉強についていけない

この2点のどちらかが、通塾を考えるケースになります。

 つまり、学校の勉強だけで国公立を目指せるかどうかは、全生徒に当てはまることではないということです。一方で、学校の勉強だけで国公立を目指せる生徒に来てほしいというのが、学校説明会の真意だと、娘が入学して4年目にして私は思い至りました。

 学校は、入学者の何割かが、そのように大きく伸びるのを想定しているのでしょう。

 まるでギャンブルのようです。教育をギャンブルと表現するのは不本意ですが、仮にこのギャンブルに負けたとしても、気にしないで我が道を行く強靭な精神が、公立中高一貫校に入学する生徒には求められます。

 

 中学生が大学受験をイメージして行動するには、心身の成長に個人差があります。また、中学生が言う、塾に行きたい、行きたくない、という意思がどれほどのものなのかは、漠然としています。通塾したとしても、生徒が国公立を目指すのかは約束されたものではありません。

 学力の積み重ねや定着は、生徒の成長に応じて、さまざまな環境要因に左右されます。

 考えてみれば、当然のような気もします。100%はない。お尻を叩いてついてこられる生徒は一部で、振り落とされる生徒もいるし、振り落とされなくても必死でぶら下がってしがみついて、やっとの思いで学校生活を送っている生徒もいる。

 

 娘の場合は、振り落とされないようにぶら下がっているのは確かですが、必死さが欠如しています。難易度の高さと進度の速さに疲弊して、いつしか目標が低く、そこそこのところで楽天的に満足するようになっています。国公立を目指せる学力まで至らないかもしれません。

 少なくとも、娘が行きたい国公立は偏差値が東大並みという説もありますから、それで目指すとかふざけんなという世界です。

 けれど、そんなことは娘に言いません。娘が自分で気づくときが来るのを待つ母を、静かに静かに演じます。娘が公立中高一貫校に入学して折り返し地点を過ぎた、母の悟りです。