君と歩いた道

2017年に公立中高一貫校に入学した娘は、2023年に大学生になりました。

サンタさんは・・・いる!

「こももがクリスマスに欲しいものは、あれとこれとあれと・・・」と候補を挙げて、「これはサンタさんにリクエスト、これはママ、これは・・・」と割り当ててお手紙を書く作業を、今年ももれなくやっているこもも。昨日は、「◯◯先輩は、中学生になってからサンタさん来なくなっちゃったんだってー」なんて話を披露してきた。こもものところにはいつまで来てくれるのかな。今年はまだ来てくれそうな気配が、そこはかとなく漂う。

小学生のときにすでに、友達との間でサンタさんの存在を信じていないとか、サンタさんは親だとかいう話題に触れるようになった。こももの中でも「もしかしたら、ママがサンタさんなの?」という半信半疑の気持ちがうっすら芽生えてくる。

それでも、クリスマスカードに書かれている手書きのメッセージはきれいな字で、ママの字とは違って見える。日本語のときもあれば英語のときもあり、ドイツ語のときもある。筆記体もきれい。サンタさんにしか書けないような、口に出さなくても気持ちが通じているような文面。だから、サンタさんじゃなかったら誰なんだ?って話になり、サンタさんはやっぱりいる、というオチになる。

去年は、小学生最後のクリスマスだった。受検生で、合格以外に欲しいものを考える余裕がなかったので、サンタさんに「願いが叶う水色のものをください」とリクエストしたこもも。

クリスマスの朝、枕元に置かれていたプレゼントの包みを開けて中身を目にするなり、こももは確信したように歓喜の声を上げた。「これ、絶対サンタさんからだよ!ママじゃない!だって、サンタさんのセンスだもん!」サンタさんはどこかの空の下でそれを聞きながら、ちょっと複雑な気持ちになったけれど、何はともあれ成功を喜んで「やった!」と小さく呟いた。

こもものサンタさんにも、引退するときが訪れるのはそう遠くないだろう。だとすれば、どういう幕引きがいいか。それこそセンスが光る引退のしかたを、細々と模索し始めるサンタさんの冬は、まだ始まったばかりだ。