君と歩いた道

2017年に公立中高一貫校に入学した娘は、2023年に大学生になりました。

子どもとモバイルの関わり方

こももには、まだ専用のスマホガラケーを持たせていない。こももとは高校生になってからと話している(多少早まる余地はある)。

(1)小学生時代

図書館やプールに行く時などにみまもりケータイを持たせていたことがあったが、呆気なく壊れて更新時に解約。子どもがケータイを首に下げているという使い方も、ちょっと気になっていた。

その後は、スマホやケータイがないことで困ることはなかった。学校に持ってくることは禁止だったし、持っている子も少数で、持っていないことで子どもたちの関係が悪くなることもなかった。ていうか逆かな。持っている子が少なかったから子どもたちの関係が穏やかだったのかな。

塾などでは入退室をメールで親にお知らせしてくれるので、それを迎えに行く目安にするなど結構頼りにしていた。

小学校卒業と同時に、周りで子どものスマホを解禁する家庭が続々と増えた。卒業式の二次会では、そういう場でありながら、それぞれスマホに目を落とす子どもたち。人と一緒にいるのにスマホで遊ぶ。

(2)中学生になって

学校ではモバイルを所持して登校することを禁止していない。登校後没収されて下校時に返却なんてこともないが、通学途中や校内での使用は原則禁止。スマホを持っていても、本人が自分で使い方のルールを守れるように指導するという方針。また、持っていないことにより、連絡が行き届かなくなる心配はないというのが学校の弁。

しかし実態は、クラスの過半数スマホガラケー所持。部活ではLINEが連絡ツールになっている(顧問は含まない非公式なので、なきゃないで連絡を取る方法はあるはず)。部活のためという名目でLINEを始めたとしても、クラス、学年、先輩、小学校の友達と芋づる式につながっていく。学校はLINEをやっていなくても連絡は行き届くというが、子どもたちが使いこなしていくスピードに追いつかない。学校側の本音としては、親の責任で持たせない選択もあるよというところか。

そして、LINEをやっていない子たちへの連絡をどうフォローするかなど、先生も子どもたちも、意外と誰も気がつかない。もちろん悪気はない。ただ気がつかないのだ。

その日の部活が終わる時に何か連絡事項があったら、「休んだ子への連絡はどうしますか?」など何気なく確認してみたらどうかとこももと話した。個人的に伝えるだけでは限界がある。もれなく連絡するしくみをみんなで考えることは必要だと思う。LINEをやっていない子もいるのに、LINEに上げて既読がついたらおしまいというのは、学校の言い分に反している。少なくともLINEは学校公式の連絡ツールではないのだから。

(3)とりあえずタブレット

タブレットスマホガラケーと違って端末を耳に近づけるとか常に体に密着させて携帯するということがないから、中学生の間は百歩譲ってタブレットだったらいいかなと考えた。学習使用の機会もないとはいえない。

こももの現在のタブレット使用ルールは、

・自宅wifi限定使用

・使用時のパスワード解除は親(私)

・1日30分を目安

・夜9時を過ぎたら見ない

・寝室に持ち込まない

・ダウンロード、ゲーム、課金は禁止(制限をかけている)

それでも、学習の調べ物をするとか友達の連絡待ちなどの例外はある。といいつつそれが、いつの間にか動画視聴へ移行していたりする。ルール違反の確信犯だ。人間の心は弱い、いわんや子どもをや。結局、部活使用、学習利用は10%未満。それ以外はほとんどおもちゃ使用。子どもはいくらでも言い訳をする。言い訳の天才だ。

LINEのチャットはまだいい。相手があることだから、相手の時間を奪わないように考えることも学んでいく。うちでは親が厳しいから、すぐに既読できないこともあるくらいに伝えておきなさいとこももには言う。個人情報(人の顔の画像や固有名詞、現在地など)や著作権に関することをSNSに上げてしまうことによるリスクは、仮に非公開にしていてもなくなるものじゃないと話せば、一応理解はしているようだ。

離れ離れになった小学校の同級生と繋がれるのがうれしいのもわかる。

問題は、LINEのタイムラインから飛ぶ動画とかボカロとか。使い方のルールを決めても守れない。ネットの世界に吸い込まれていくような怖さを感じる(私の心配は知らず知らずにへんな洗脳にはまっていかないかということ)。あっという間に30分なんて過ぎて、声をかけないと(かけても何だかんだ言って)数時間経っていることも。ルールの抜け道はいくらでもある。

これも、一時的なことなんだろうか。いずれ落ち着いてくるのか。

(4)公衆電話の使い方

いざという時の公衆電話の使い方を知る目的もあって、出先では日頃から公衆電話がどこにあるかチェックするようにしている。テレフォンカードや小銭は常に持たせている。この夏子どもたちだけでお出かけすることがあったので、待ち合わせ場所に着いたら公衆電話から私に電話することを試してみた。

待ち合わせ場所は人が多く、1人で初めて行く場所だったので、その駅周辺のマップで交番や公衆電話がある場所を予め調べた。ちゃんと電話がかかってきた時はホッとした。こもも「(ターミナル駅での乗り換えで)ちょっと迷ったけどちゃんと着いたよ。道を尋ねる時は女の人に聞いたよ。公衆電話の場所はすぐわかったよ。友達はまだ来ていない」と。私「待ち合わせ場所の目印のところで動かないで待っててみたら?」と言って切った。その後無事に合流できたよう。

というわけで、タブレットでこれだけ日常が振り回されるのだから、スマホは予定どおり高校からでいいかなと思いつつある。