公立中高一貫受検について私が調べ始めたのは、こももが2年生の頃。もともとは地元の公立中学に行かせる予定で、地元の中学には地元の中学なりの良さがあると思っていたので、最後まで悩みました。
小学校の担任の先生には、毎年個人面談などで受検の可能性をお伝えし相談して情報収集。こももの資質と学校の特性が合致するかどうかなどを、常に考えていました。基本的に小学校の先生は公立一貫校の受検に対して慎重な傾向があるのかなと感じられることが多かったです。今思えば、小学校の先生の立場から見た、子どもたちにとってどうなのかという問題点があったのかなと。
私立にはすでに、中高一貫といっても中学生は中学生、高校生は高校生として、成長に応じた指導の実績があるけれど、公立はまだできたてのほやほやで、大学進学の実績ばかりがクローズアップされる現状。ただ、今後の公立一貫の伸び代への期待は大きくありますし、在校生が生き生きと学校生活を送っている姿には頼もしさを感じました。
以下、受検の記録です。
(1)公立中高一貫校受検対策
・通塾b(5年生9月〜6年生7月) ※1
公立一貫適性検査対策
家庭の方針と合わないため転塾。
・通塾a(6年生夏期講習〜1月)
個別1コマ、公立一貫適性検査対策(共同作成問題、学校別独自問題)
銀本、過去問はこの時期にやりました。といっても、全部はやっていなかったようです。
・Z会通信(6年生8月再開〜1月)
国算社理(12月と1月は社理のみ)、公立一貫適性検査、作文
受検直前は添削をためていましたが、プレッシャーに押し潰されそうになる時にそっと寄り添って励ましてくれるような内容の冊子が同封されていたりと、精神的にもずいぶん助けられていました。
・毎日小学生新聞購読(4年生11月〜)
・朝日小学生新聞購読(6年生4月〜3月)
適性検査対策もありましたが、それがなくても考えるヒントになったりと楽しんで読んでいました。また、朝小の紙面で天声こども語学習ノートの広告を見つけ、早速購入して要約や意見をまとめる練習に利用していました。
(2)こももが志望校受検を決めるまで
4年生:志望校の文化祭に行く。
5年生:志望校の学校説明会に行く。
5年生:3学期の通知表でオールを取る。※2
6年生:公立一貫を知る会(志望校含め5校参加) に行く。※3
6年生:志望校の小学生向けの学校体験に行く。
6年生:志望校の学校説明会に行く。
(3)こももが志望校受検を決めたポイント
※1 通塾b
入塾してみたらたまたま仲良しの友達に遭遇したうれしい偶然と、塾で知り合った子たち(女子)の熱心さに感化されてますます志望校に行きたくなってくる。
※2 通知表
5年生3学期の通知票で念願のオールを取ったことが、こももの志望校受検に火を点けた。後にも先にも、この1回だけの記念すべきオール。それまでは、1学期2〜3個、2学期1個など、真ん中の「できる」がポツポツありました。この成績を活かさないのはもったいないかも?活かすのは今かも?という意味でも、考えに考えました。
※3 公立一貫を知る会
公立中高一貫校5校の校長先生のパネルディスカッションを聴く。志望校の校長先生のお話は学校説明会で聴いたことがありましたが、他校の校長先生方とのディスカッションを聴いて、こももから見て志望校の校長先生がいちばん好感度が高かった(保護者に向けてというより、子どもたちへ向けた語り口が他の先生とは違った)。改めて志望校に行きたいという気持ちが強まるきっかけになる。
(4)公立一貫受検前の合否に対する考え方
受かっても落ちても、その後の財産になる納得の勉強ができるようにと、親の立場では志向していました。それでも、落ちたら次は高校受験に舵を切るというような転換が、受検前から塾の方向性として見えていることには違和感がありました。確かにそのとおりなんですが、受検後に自分でその考えに行き着くならまだしも、塾から誘導されるのはちょっと。
また、塾選びは単純にはいかないことも痛感しました。合格実績などの数字だけではなく、それぞれの志望校が求める子ども像を、指導する塾講師がどこまでリアルにダイナミックに把握しているか。それは、塾本部の分析だけをアテにしているような講師では、的外れなことがあってもおかしくないといえばそれまで。だから、そこを見極めるのがポイントだと考えて試行錯誤。実際、やってみないとわからないという面が大きかった。
ご家庭によって方法や考え方はさまざまだと思いつつ、基本うちはうち、というスタンスを死守し、結果として合格をいただけました。後に目にする得点開示では、その目を覆いたくなるような震え上がる結果に言葉を失い、親子ともども背筋が凍りつきました。