君と歩いた道

シングルマザーもものブログです。公立の中高一貫校に通う娘がいます。

友達の中学受験(受検)

ある友達は、入学した公立中高一貫校の他に、私立大学付属を2校受けたそうだ。私国立中受の偏差値をもとに並べると、

a校:私立大学付属(エスカレータ)

b校:公立中高一貫校

c校:私立大学付属(エスカレータ)

の順になるという。結果はその3校すべて合格だった。

こももは友達に、「なぜb校(入学した公立中高一貫校)を選んだの?」と聞いたそうだ。a校みたいな人気もある難関校を受けてせっかく合格したのに蹴って来るなんて、何だかもったいないように感じたからだ。

入学当初にそんな話題になった時は、まだお互いよく知らない間柄で意思疎通がうまく行かなかったのか、第1志望のa校に合格したがいざ合格してみたら行きたくなくなって、c校も行きたくなくて、消去法でb校を選んだとこももには聞こえた。こももはそれ以上突っ込まず、本当のところはよくわからなかった。

最近改めてその話題になって、友達の話をもう一度よく聞いてみたら、実は入学したb校が事実上の第1志望だったのだと。しかし、公立中高一貫校は合格が読めない。それでギリギリまで受検するか悩んだという。最終的に出願のタイミングで受検を決意した。それから塾の先生(私国立中受の進学塾)のサポートを受けながら、直近の過去問数年分に取り組んだ。b校に特化した準備はそれだけ。塾の先生からは、「宝くじを当てるつもりで頑張ってこい!」と送り出された。

だから、全く受かろうと思っていなかった。絶対無理だと思っていた。いちばん行きたい学校だったが、あえて志望校の選択肢には入れなかった。

また、受験校すべて合格して、改めてどの学校に入学するか考えた時に、a校は中学受験の偏差値は高いがそれほど勉強させる学校ではないらしい。エスカレータで大学まで行くならいいが、高校卒業時の学力はb校に及ばない。もし外の大学に行きたくなったら、自分がやりたいことが付属の大学でできないとなったら、方向転換を余儀なくされる。

ということで、将来に選択肢を残しておきたいという理由から、いちばん行きたかったb校に入学することを決めたという。

私はこももからその話を聞いて、胸が締め付けられるような気持ちになった。その友達は、なんて思慮深く冷静な考えを持った子なんだろうと思った。親御さんや塾の先生と話し合った結果だとしても、小学生の時点でそこまで考えていたのかと。入学当初から大人びた表情が印象的な子だったが、大人顔負けの知性を持っている。

こももも、友達のその話を聞いてびっくりしたようだ。友達の経験を共有することほど、勉強になることはない。

その友達を含め入学してから出会った周りの友達は、こももの目から見て進んでいるというか、都会っ子っぽく見えるようだ。「(その子たちと比べると)こももは田舎娘だよね」と。それは、田舎娘を卑下して言ったのではなく、何となくそんなふうに思った、という自己確認のような口ぶりだ。

こももの周りには、たまたまそういう友達が集まったのかな。

そして、こももがふと思い出したように言うことがある。「こももは、ずっとここ(小学校を卒業した地元)に住んでいたい」と。