君と歩いた道

シングルマザーもものブログです。公立の中高一貫校に通う娘がいます。

ごほうび

私の母から書留が届きました。

開けてみるとお手紙と一緒に、娘へのおこづかい3か月分と、私へのお祝いの金一封が入っていました。

宅建の合格祝いです。「もも(私)のことだから、すごい努力をしたのでしょう、こもも(娘)と一緒においしいものでも食べて」と。

いくつになっても、ごほうびをもらうのはうれしいものですね。頑張ったことを認めてもらえて、子どもみたいに感無量です。

現在79歳の母。

私は17歳まで父は死んだと思っていたのですが、実は母と父は離婚していました。その父と離婚後、母は父から養育費すらもらうことを拒否し(養育費は子どもの権利なんですが)、33歳で就職してから60歳の定年退職まで働き上げました。

余談ですが、父は離婚したくなかったんじゃないかな。母や我が子が大好きで、愛情豊かな父であったことはぼんやり覚えています。母は、離婚の理由を一切誰にも明かさないできて(父自身にも)、これからも死ぬまで明かさないのかもしれません。

父と結婚してからの写真で父が写っている写真は処分したのに、お互い高校生のときに出会って結婚するまでの写真は大切にとってあるのは、母の愛のカタチなのか。

母がシングルマザーになって、祖母は片道4時間かけて手伝いに来てくれて、2週間くらい滞在して帰っていくということがときどきありました。定年退職したら祖母の面倒を見られると楽しみにしていたのに、母が58歳のときに祖母は亡くなりました。口惜しかったと思います。

自分の服をいつか私に譲るためにとってあると、何十年も同じことを言っています。母の服は上質なものばかりで、私も着られたら着たいくらいなんですが、母と違って私は腕が長くて、母の服はつんつるてんなのです。

それでも諦めきれないみたいに、「今度帰ってきたとき、もう一度着てみてね」と言われました。

親孝行らしいことを何もできずにここまで来てしまって、いざ何をしようと思っても、気の利いたアイディアが浮かばない。旅行に誘っても、丁重にお断りされてしまいます。

そういえば、花嫁姿も見せていませんでした。

孫の花嫁姿は見られるかな。

親子の関係って、切ないなぁと思います。子どもが親の思い通りにならなくても、親にとっては、子どもはずっとずっと子どもなんですよね。

「ありがとう」よりも、つい「ごめんなさい」が出てきてしまう。私は相変わらず、そんな子どもなんです。