君と歩いた道

2017年に公立中高一貫校に入学した娘は、2023年に大学生になりました。

学童保育のその後

(1)鍵っ子デビュー
(2)下校ルートと友達との距離感の変化
(3)放課後の過ごし方

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(1)鍵っ子デビュー

4年生になると、いよいよ鍵っ子デビューです。こももに鍵を持たせるのは初めて。こもも自身もまた、鍵を持つことに対して緊張していました。急におねえさんになるような、いい意味での緊張です。鍵を失くさないように、ランドセルに伸びるリールを付けて、登校するようになりました。

鍵を持たせることで、最初に浮かんだ心配は2つ。
・紛失
・鍵の開閉時に、近所の人の目はあった方がありがたいけれど、通りすがりの知らない人の目につくことで、あそこの家は日中子どもしかいないと知られること

学校がある朝は、私が見送ることができるので、こももが鍵を使うのは下校後帰ってきて開ける時だけです。夏休みなどの長期休業の間は、プールやお楽しみ教室、習い事に行く時に、玄関を出て自分で鍵を閉めて、帰ってくると自分で鍵を開けて家に入る。家に入った後に鍵を閉め忘れないように。そんなふうに具体的にイメージしてみると、注意が必要な場面は次々と浮かんできました。

1つ1つ忘れないように、出かける時にやることの約束事を書き出して、玄関のドアに貼ったりしました。

◇ 夏休みのこもものお出かけチェック ◇

出かける時は、
・持っていくものをチェックする(水筒を忘れないこと!)
・トイレに行く
・帽子をかぶる(熱中症予防!)
・テレビを消す
・電気を消す
・ママの携帯に「いってきます」コール
・玄関を出て鍵をかける
・鍵をしまう

帰ってきたら、
・鍵を閉める
・ママの携帯に「ただいま」コール
・ピンポンが鳴っても出ない(私が仕事から帰ってピンポンする時は、私だとわかるように合図を決めていました)

その他、注意すること
・鍵の開閉時に、周囲に人がいないか確認する

鍵を開けた瞬間に、体の大きな大人に力ずくで家の中に押し込まれて、周囲に気づかれなかったらと想像すると怖すぎます。女の子だから特に、というより、男の子でも心配は同じだと思いますが、とにかく家に入る時は、周囲の様子をちゃんと確認すること。こももが鍵っ子を始める上で、それがいちばん重要なテーマだったかもしれません。

(2)下校ルートと友達との距離感の変化

下校時の風景が変わるということ。その変化は、傍で見ていても新鮮でした。6時間目が終わって帰る時間というと15時半頃でしょうか。その時間帯の、学童に向かって歩く道の風景と、家へ向かって歩く道の風景と。夕方から夜にかけての帰宅時間と、まだ明るい昼下がりと。学童の友達と、家の近所の友達と。

自宅に帰ってくるようになると、学校の友達との距離がぐっと縮まりました。行動範囲も広がりました。今まで学校の中での関わりだけだった友達と、遊ぶ機会も増えました。4年生の時は、よく友達を誘って図書館やプールに通いました。子どもだけで出かける最初の外出だったかもしれません。友達数人と計画を立てて、約束をして、行動する。見ていて何とも微笑ましかったです。

(3)放課後の過ごし方

下記は、放課後友達と遊ぶ時の我が家の約束事です(基本今も)。

・友達と遊ぶ時は(外遊び、公園に行くなど)、私の携帯をコールして、帰る時間を決めて遊びに行く。
・友達の家に呼ばれる時は、私の携帯をコールして、可否は応相談(うちは普段からお菓子を常備していないので、持って行くお菓子が家にあったかどうかなど)。
・大人がいない密室で、子どもだけで遊ぶのは不可(友達を自宅に連れてきて遊ぶのは不可)。

それでも、6年生くらいになってくると、私に内緒で自宅に友達を上げたことが何度か判明。地震や火事など思いがけない災害があった時に、こももや友達を助けられないと困るからと、そんなことをこももにも友達にも何度も言って聞かせ、何度も約束を破られました。それでもそのたびに何度も言い諭し、また約束を破られる。

子どもは親の思いどおりにはならない。そこには子どもの自立とか成長という視点から良い意味もあるだろうけれど、子育て真っ最中の親からしてみれば、良い意味なのか悪い意味なのか謎。子どもが大人になってみないと何とも言えない悩ましさ。なかなか腹をくくるところまではたどり着けませんね。

こももの活動範囲が広がっていくにしたがって、小さい頃とは別の心配が増えていくようです。