君と歩いた道

2017年に公立中高一貫校に入学した娘は、2023年に大学生になりました。

小学生新聞

我が家では、毎日小学生新聞(毎小)と朝日小学生新聞(朝小)を両方購読していた。

公立中高一貫校について調べていくうちに、中学受験(受検)対策の一つとして小学生新聞の購読が挙げられるのをたびたび目にするようになっていた。その時点では、〝小学生新聞〟とネット検索すると、朝日小学生新聞(日刊)、毎日小学生新聞(日刊)、読売こども新聞(週刊)の3紙がヒット(購読料が高い順)。

どれにしようかな、みかんの皮がむけたかな、などと迷いつつ、とりあえず試読ができた毎日小学生新聞をネット申込。試読してみたら、こももの気に入ったので契約しちゃおう、という流れ。時は、こももが小学4年生の秋。

私が子どもだった頃だと、学研の「科学と学習」や小学館の「小学1〜6年生」など、子ども向けの雑誌も内容に勢いがあって、子どもが発売日を心待ちにする楽しみがあったけれど、今はどうなんだろう。そういう存在の雑誌って、あるところにはあるのかな。子どもにとって何かを楽しみに待つ決まった日があるのは、とっても重要なことのような気がする。

しばらく我が家でその代替になっていたのは、進研ゼミのちゃれんじやZ会など通信教育の教材、ラジオ基礎英語のテキスト等。

それはそれで楽しいのは何より。ではあるけれど、これらはどちらかというと教材。雑誌の範疇に入るといえば入るけれど、やっぱり教材でしょう。まあ科学と学習も教材っちゃ教材だけど、もうちょっと何かこう、笑いあり涙あり、じゃなくて、日常的な娯楽がメインというか、軽く思索を促すようなもの、思いがけなく心が動かされるようなもの、何気なく心と体のリズム作りになるようなものがあってもいいんじゃないかなぁ、と思ったりする。

そして小学生新聞は、気づいたら我が家でそういう存在になっていた。

毎小は本当に面白かった。こももは夢中になって隅から隅まで読んでいた。私が読んでも深く考えさせられる光るコトバの数々。それなので、当面やめるつもりはなかった。さりとて朝小も気になっていた。朝小にはどんなことが書いてあるのだろう。気になる。すごく気になる。どっちも取っちゃう?両方読んでみて、比べてみちゃう?というわけで、朝小の購読をスタート。時は、6年生に進級した春のこと。

興味津々で購読をスタートした朝小。こももはそれなりに楽しんで読んでいたようだが、私は初恋が毎小だったみたいな感じでなかなか朝小になじめない。印象としては、中学受験に特化しているような紙面づくり。理系は朝小、文系は毎小という見方もあるようだ。大手塾や模試、私学の学校説明会など受験産業の宣伝が多過ぎるので私は辛く減点1。

やがて、小学生新聞との別れがやってくる。

朝小は、小学校を卒業した3月末で解約。毎小は、受験(受検)のためだけじゃなく読み物として面白かったので、解約は気持ち先延ばしに。ところが、こももは中学生になって、ずっと前から中学生だったみたいな顔をしている今日この頃だ。小学生新聞が眼差しを向ける小学生の子たちとは、大きくかけ離れてしまった感がある。入学してから4ヶ月、中学生として過ごした時間は短く濃い。こももの成長を突き付けられて、私は凝りもせず狼狽える。

時は、こももが中学1年生の夏。ついに毎小も解約の運びとなる。