君と歩いた道

シングルマザーもものブログです。公立の中高一貫校に通う娘がいます。

高2娘が初めてオーキャンへ行った日のこと

 娘が某大学のオーキャンに行ってきました。コロナ禍で中止を余儀なくされるのではと気を揉んでいましたが、某大学では高校生・受験生に入構制限して実施されました。保護者は入れませんが止むを得ません。実施されただけありがたいです。

 娘は最初、一人で行くのは気が進まない様子でした。友達を誘うことも考えてみたものの、行きにくい状況でわざわざ参加する貴重な機会なのだから、一人で行って自分本位で体験する試みにしてみてはと提案。私が門前までついていくから思い切って行ってこいと背中を押しました。

 実際行ってみると、娘は「楽しかった!行って良かった!」と生き生きした顔で、興奮して言いました。おひとりさまオーキャン成功です。学長先生の講演はあまり印象に残っていないようですが、受講した体験授業が相当に面白かったようです。空き時間には図書館など施設も見学できたそうです。

 実は、詳細を調べ体験授業を選び申込完了まで、お膳立てはすべて私がやりました。昨年はまったく行けなかったので、今年こそはと早くから情報収集。初めて行く場所で感染防止にも配慮しながらしかも一人で動くということで、大学のホームページから関連の案内や構内マップ、周辺マップまで印刷し、独自のプログラムまで作ってやりました。

 甘いなぁ・・兎にも角にも参加することに意義があるという観点から、過保護のカホコ上等ということにしておきます。

 

 さて、娘を迎えに行くまでの私の待ち時間の過ごし方について。自宅に戻ってまた出てくることも大いに考えたのですが、電車移動で行って帰って行って帰ってするには遠距離で、考えただけでくたびれますから実際にやればくたくたになること必至。

 悩み抜いた末、名画座で映画二本立てを観てきました。

 劇場では、席の間引きやアルコール消毒、マスク装着必須の周知など感染防止対策がされていましたが、閑散とは言えないほどの人は入っていました。駅周辺も結構な人出でした。グループや二人連れで話しながら歩く人混みを間近に目にし、ここで自分も感染する(させる)のではないかと緊張しつつ、息を止めて人を避けて歩きました。

 上映していたのは、近年のヨーロッパ映画。見応えがありました。置かれた環境に翻弄される人物の描写が自分ごとのように痛く刺さりました。シネコンではない映画館で、全国一斉ロードショーではない作品を観るのも久しぶりで、忘れていたものを取り戻した気分です。若い監督や俳優の活躍に、何だかありがたい気持ちになりました。

 

 そして締めは、娘と合流して某蕎麦屋の茶蕎麦を食べてきました。お店がやっていてうれしかった。

 娘は蕎麦があまり好きではないのですが、こちらの蕎麦は、中でも茶蕎麦は好きなのです。といっても、前に来てから5年以上経っているでしょうか。娘はすぐ思い出せなかったですが、蕎麦の味とお店の雰囲気で記憶を取り戻しました。

 こちらでも、アルコール消毒液やアクリル板の設置は当然のように目に入りました。このときは、来店客数組ほどでした。酒類の代わりにアルコールフリーのビールの銘柄が複数あり、サッポロをいただきました。ちなみにサッポロプレミアムアルコールフリーの添加物は、原材料から私には許容範囲であることを発見。

 茶蕎麦に舌鼓を打ちつつ、静かな店内でずっと流れていた音楽が、『時かけ』で娘の耳に残っていたバッハのゴルトベルク変奏曲でした。それに気づいた娘の歓喜っぷりに胸が熱くなりました。

 というわけで、この日はまた思い出深い一日になりました。