君と歩いた道

2017年に公立中高一貫校に入学した娘は、2023年に大学生になりました。

夏休みの宿題、先輩女子の経験談

こももが部活で1学年上の先輩女子から聞いてきた、去年の夏休みの宿題にまつわる経験談である。

先輩は、夏休み最終日の午後1時に「そろそろ宿題やらないとヤバイなぁ」と思ったのだそうだ。それはつまり、夏休みに入って41日間、宿題に手をつけずに通したということらしい。しかも「ヤバイなぁ」と思ったのが最終日の午後1時。それまで「ヤバイなぁ」と思わなかったのだろうか。それとも、薄々とは思っていたのだろうか。「ヤバイなぁ」と。

宿題のボリュームは、今年とそれほど大差なかったと思われる。入学前に塾の先生から聞いていた1学年上の在校生の声でも、宿題のボリュームは異常という話だった。最終日1日で終わらせられると考えること自体が考え難い。

しかし先輩は、最終日から宿題を終わらせるべく取りかかり、休み明けの登校日の朝ギリギリまでやったが、もちろん終わらない。先輩はそれでも登校して、〝宿題はやったけれど家に忘れてきた〟と先生に嘘をつき、とりあえずその場をやり過ごす。後がないというか、必死だったのだろう。そして残った宿題を家に帰ってまたひたすらやる。

結局は、複数の先生にこっぴどく叱られて、夏休みの宿題はちゃんとやった方がいい、来年からはちゃんとやろうと自分を戒めたという。そして今年入学してきた後輩たちへの、「だから、宿題はちゃんとやった方がいいよー」という貴重なアドバイスに至る。

こももからこの話を聞いて、私は「先輩すごいね!」と驚嘆するしかなかった。こももは「そうだよね!ホントにすごいよね!こももにはそんなことできないよ・・・」と感心するように言った。先輩の、その清々しいくらいの逞しさ。宿題をやらないでもいられる精神力。そんな経験は、誰にでもできるものじゃない。というか、好き好んでやる人はいないだろう。だって、どう考えてもキツすぎる。真似したくない。それを、やっちゃうんだもの。

入学して初めての夏休みで、うれしすぎて弾けちゃったのかな。前年の夏休みは、受験生だったんだものね。仮にそこまで弾けちゃったとして、最終日にハッと我に返って、それでも諦めずに取りかかり、最終的には叱られて学んで締めくくる。

そんな先輩、いつも個性豊かな話題を提供してくれてありがとう。