娘は、赤ちゃんの時からよく食べる子でした。
離乳食は、野菜を煮てつぶしたり、細かくきざんだりしただけのもので、味付けはしません。じゃがいも、にんじん、たまねぎ、ほうれんそうなど、根気良く定番野菜を食べさせていました。
大人のようにメニューを変えることもありません。そうして少しずつ素材の味を覚え、新しいものを試して、食べる経験を増やしていきました。最初は手づかみで、時機が来たらスプーンやフォークを持たせて、そのうちお箸を使って。
その食べっぷりは、見ていてあっぱれなものでした。
気管支炎になってからは、積極的に根菜類の煮物も食べさせるようにしていましたが、それもまた大好きで、ガシガシバリバリ食べていました。小学校に上がるまでは、肉より野菜を好んでよく食べました。
食べるという行為が、自分だけじゃなく、周りの人をも元気づけ、楽しませ、力を与えることだとは、母になるまで考えたこともありませんでした。
本人は、ただ食べているだけなのです。