君と歩いた道

シングルマザーもものブログです。公立の中高一貫校に通う娘がいます。

仕事を辞めたくなったとき

 人生はいくつになっても、いつからでもやり直せる。これまでも、これからも、自分自身に対しても、誰に対しても、基本的に私はそう思っています。

 そんなある日、ふと自分の人生を振り返りました。私は考えに考えた末に迷いが吹っ切れないとき、とりあえずやってみよう、やってみないとわからない、違ったらやり直せばいいと思って、一歩を踏み出してきました。

 その結果、やり直すことを繰り返してきたような気がします。一つに選べない、欲張りな自分でした。

 

 それは見方によっては、豊富な経験を積んできたということかもしれません。経験を楽しむというスタンスで、何人もの人生を経験するかのように。

 一方で、私の中に何十年も根強くあり続ける志向は、一つのことを根気良く続けたいということ。数より質を重んじたい。それは日々をただ繰り返しているようでありながら、周りが少しずつ変わっていくのを感じられる生き方。

 新しくやり直す連続では、そういった一つの物事における変化を見つけることができません。あのとき違ったと思ったことを、時間を経て振り返ると、そんなに違っていなかったことに気づいたりもします。

 要するに、考えたり感じたりというのは、あるようでないもので、そんなに確かなものではないのです。自分の好き嫌い、向き不向き、やりたいことなどは、何かを決めなければいけないときの後付けの理屈のようにも思えます。

 

 こういう私には、私ならではの進路選択の方法が、ずっと昔の若いときにあったのかもしれません。潰しが効く道というか。そして、こういう私だからなおさら、今辞めるのは違うのではないかと思います。

 自分が成長できる環境に身を置きたい。そういう欲は常にあるけれど、今ここで、自分にできることはまだあるのではないか。まだ最後までやり切っていないのではないか。高校生の子どもの親という立場で、軽率な選択もしたくない。

 そんな思いの中で、落とし所はどこなのか、今日もまた探しているのです。