君と歩いた道

シングルマザーもものブログです。公立の中高一貫校に通う娘がいます。

拒食症

娘が拒食症と診断されたのは、6歳(5歳児クラス/年長)の秋でした。

ある日、保育園の先生(担任ではない)から言われたのは、娘が「喉に何か詰まっているような気がして物を飲み込めない、給食が食べられない」と言うことがよくあるということでした。自宅では、その時点ではまだ食べられないということはなかったのですが、その後時々そういうことが出てくるようになりました。

娘は赤ちゃんの時から好き嫌いなくよく食べ、幼児さんになっても男子中高生並みにガッツリ食べるくらい旺盛な食欲だったので、食べられないというのはちょっと変で心配でした。

喉に何かできて違和感があるのかもと思って耳鼻科に連れて行きましたが異常はなく、小児科に連れて行ったら、いきなり専門の病院に紹介状を書かれ、紹介状には「拒食症」と書かれていました。

拒食症?

拒食症と言われてもすぐには理解できず、最初は何か別の病気なんじゃないかと半信半疑でした。

娘は、6年9ヶ月の保育園生活の間に3回転園しています。その中で、4歳児クラス(年中)の途中で転園した最後の保育園に関しては、今振り返ってもまだ消化しきれない思いがあります。

担任の先生の子どもたちに対する言葉遣いや接し方が、どうして保育士になったのか不思議なくらい冷淡で素っ気なく、その園に長く通っている子たちやお母さん方も思うところがありそうなのに無反応。他の先生方も直接的にはいい先生方でしたが、その妙な先生に関することについては無反応。何かあるのに、誰も何も言わない。異様な雰囲気。

最初は、教育的にちょっと厳しい先生なのかなと思ったのですが、そういうのとも違う。私は違和感を感じながら、子どもに影響が出ることまで考えが及びませんでした。

あるパートの先生が、卒園してから再会した時に話してくださったことですが、娘は1年以上経っても新しい環境になじめず、毎朝泣きながら「ママ時間どおりにお迎えに来てくれるかな?」と〝確認〟し、私がお迎えに行く時間が5分でも遅れると「ママどうしたんだろう?」と不安そうに〝確認〟する。お迎えの時間が近くなると、時計の針を目で追って、何度も何度も〝確認〟する。それが毎日続いていて、パートの先生は「大丈夫だよ」とそのたびになだめてくださっていたそうです。

それに対して、ある時担任が「もういいよ!放っといて!」と言い放ったのだそうです。それも、本人の前で。

パートの先生は一緒にその場にいて、娘がかわいそうで放っておけず、その後も娘が繰り返す〝確認〟に応えてくださっていたそうで、「あの人(担任)の言い方があまりにも酷かったから」と教えてくれました。

私から見て、娘は考えてから話し出すところがあって、(よくわからないけれど、なんかいやだ、嫌いだ、怖い)というモヤモヤした気持ちを表現するには、まだ幼かったのかもしれません。いやだったこと、悲しかったこと、よくわからないものに対する不安や、人の悪口など負の感情は、なかなか口に出せない。何か言いたいことがあっても、しばらく言わず、1週間くらい経ってから、迷いながら誰かのたとえ話のようにポツポツと話し出す。

その後、小児科で紹介された子ども専門の病院には、6歳の冬から小学3年生まで、定期的に通うことになりました。

それまでの保育園で、今思えばとても恵まれて過ごせてきて、私に油断があったのかもしれません。まさか最後の転園で娘にこんな経験をさせることになるとは、思いも寄らないことでした。